製品安全と製品責任の導入
製品の安全性と環境への影響に対する説明責任
製品の安全性を確保し、製品の環境への影響を低減できる最大の可能性を有しているのは製品メーカーです。そのため、製品メーカーには最大の責任があります。 世界中で規制の数が急速に増加し、製品安全と環境問題に対する顧客の意識が高まっていることからも分かるように、消費者と政府機関がこうした問題に対する企業の説明責任を重視していることは明白です。
企業の側でも製品の設計、コンプライアンスの確保、サプライチェーンの評価、そして「製品寿命」の扱い方を、戦略的な観点から見直しつつあります。 有毒物質の使用削減、再利用とリサイクルを考慮した設計、最小限の梱包、安全面に配慮した適切なラベリングと取り扱い、エコロジカルフットプリントに基づくサプライネットワークと製造プロセスの最適化、投資回収計画の策定などは、製品安全の保証と製品責任の導入を推進するために企業が取り組んでいる数多くのイニシアチブのほんの一部です。
製品安全と製品責任のための SAP ソリューション
製品安全と製品責任に関連するイニシアチブの多くは、3 つの一般的なシナリオに集約されます。
- 製品コンプライアンスの確保 – 製品の市場性に直接影響する RoHS 1 や REACH 2 などの規制に対応するため、企業は製品コンプライアンス、サステナビリティー、そして全体的なポジショニングへの取り組みの一環として、「環境にやさしい」製品に投資しています。 また、GHS3 と REACH が HCS4 やTSCA5 などの類似規制に及ぼす影響を考慮して、環境、衛生、安全チームはラベリング、取り扱い、レポート作成の観点から製品安全コンプライアンス業務の妥当性と効率性を見直しています。 梱包、バッテリー、WEEE6 に関する規制も、コンプライアンスレポートの必要性を高めています。 このような傾向は、製品コンプライアンスに対する体系的なアプローチの構築を促進します。業務管理とコンプライアンスの可視性を、単一の包括的なグローバルコンプライアンスフレームワークに統合することにより、コンプライアンス違反のリスクを最小限に抑え、収益性とブランドを保護することができます。
- サプライネットワークのトレーサビリティーの実現 – 一部の業界では材料と製品のトレーサビリティーに関する規制があり、事業のライセンス問題にも関連しているため、リコールによる事業存続危機の削減に大きく貢献します。 サプライネットワークのトレーサビリティーに関して SAP が描くシナリオでは、製造から流通を経て、製品が顧客の手に渡るまでのプロセスに対する完全なトレーサビリティーと状況監視の実現を支援します。
- 製品のエコロジカルフットプリントの把握 – さまざまな企業、特にブランド価値を重視している企業は、製品のエコロジカルフットプリントを判断し始めています。 これには、水や温室効果ガス(二酸化炭素など)も含まれます。 こうした課題に対処するには、ライフサイクルアセスメントなどのコンセプトに基づく全く新しい考え方の採用と、情報管理基盤の開発が必要となります。 企業が既存の SAP インフラストラクチャーを活用できるよう、SAP は先進的な企業と協力しながら、カーボンフットプリントのモデリング、計算、シミュレーション、レポート作成を行うためのソリューションを導入しています。
1. Restriction of Hazardous Substances(特定有害物質使用制限指令)
2. Registration, Evaluation and Authorization of Chemicals(化学物質の登録、評価、認可、制限に関する規則)
3. Globally Harmonized System of Classification and Labeling of Chemicals(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)
4. Hazard Communication Standard(危険有害性周知基準)(29 CFR 1910.1200)
5. Toxic Substances Control Act of 1976(1976年有害物質規制法)
6. Waste Electrical and Electronic Equipment(電気・電子機器廃棄物指令)